【第37回】あと一日早ければ・・・


障害年金請求のため保険料納付要件の調査に年金事務所の窓口へ行ったところ、初診日前日の時点で保険料を納付していないことが判明しました。

これではどんなに障害の状態が重くても、請求することができません。

要件を満たさないケースはしばしばあるのですが、今回は経験したことがない特殊なケースでした。

20歳の誕生日をむかえた翌々月の1日に初診日がありました。

保険料納付要件を満たす条件として、「初診日の前日において、初診日がある月の2か月前までの保険料が納付されていること」というものがあります。

わかりにくいので、例をあげます。

お誕生日が平成13年10月20日で、初診日が20歳になった直後の令和3年12月1日とします。

この場合、初診日がある月の2か月前は10月となります。

国民年金の保険料は、20歳のお誕生日のある月から納付する必要があります。

したがって、10月分は納期限(11月末日)までに納付しておかなければなりません。

仮に10月分の納付日が、令和3年12月20日でもダメです。

初診日の前日(令和3年11月30日)を過ぎているからです。

初診日が令和3年11月30日と1日早ければ、このような問題はおこりません。

初診日がある月の2か月前は9月ですので、まだ20歳前のため国民年金の保険料を納付する義務がないからです。

わずか1日の違いで、障害年金の請求ができるかどうかの分かれ道になってしまうのです。

現在、初診日が変わる可能性がないかなどあらゆる手段を尽くして調査しています。

何とか突破口が開いてほしいと思います。

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