事例10【双極性障害・自閉症】障害基礎年金2級で認定された事例

概要

病名:双極性障害・自閉症

年代・性別:20代 男性

決定した年金:障害基礎年金2級

年金額:78万円

相談のきっかけ

就労もできず引きこもりの状態で過ごしておられました。

経済的な不安も募り、自分の症状で障害年金が受給できるのか知りたくホームページを見て当オフィスにご連絡をいただきました。

当オフィスの対応

日常生活のご様子をお聞きするためにご自宅で2時間面談をしました。

初診日を確認し、年金事務所で保険料納付要件(障害年金を請求するためには一定期間の年金保険料が納付・猶予されていることが必要)を調査したところ、請求に必要な条件を満たせていないことが判明しました。

あと1日初診日が早ければ、20歳前障害の対象となったので保険料納付要件は問われませんでした。

このままでは請求できません。あきらめかけた時に、ご本人より知的障害があるかもしれないとのご連絡がありました。

もし知的障害との診断名がつけば、保険料納付要件は問われません。知的障害は生来性のものという扱いで初診日は出生日となるからです。

そこで主治医より了解を得て知能検査をしていただきました。主治医の見解は、境界知能であり知的障害との診断名はつかないとのことでした。

しかし、当オフィスより診断書に知的障害の要素があることを盛り込んでいただけないか参考資料をつけて主治医に依頼したところご快諾をいただきました。

できあがった診断書を確認したところ、審査に十分耐えられるだけの内容と判断しましたので請求に移行しました。

審査の結果

障害基礎年金2級(次回の更新年:令和7年)で認定されました。

あわせて、年金生活者支援給付金(年額6万円)も受給できます。

コメント

初診日があと1日早ければ20歳前障害ですんなり請求できたのですが、紆余曲折があった稀な事例でした。

不支給との結果も十分予想されましたが、本来請求には必要とされない書類を添付して考えられる全ての手段を駆使して何とか受給に結びつきました。

ご自身だけで請求手続きを進めていたとしたら、請求にすらたどり着けなかった可能性が高いです。

経済的な安心を少し得ていただきましたので、少しづつ社会とのつながりを持ちながらお仕事も始められることを心より祈念しております。

 

 

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