【第97回】審査請求で結果を覆すのは難しい

障害年金を受給していると、1~5年ごとに障害の状態を確認するため障害状態確認届(診断書)を提出する必要があります。

更新手続きとも言われ、引き続き障害年金を受給できる障害の状態なのかを日本年金機構が審査確認することです。

先日、この更新手続きをされた方からお問い合わせがありました。年金の支給が停止してしまったというのです。

転院したことにより、前回の更新手続きをした時とは別の医師に診断書を作成してもらったらしいのですが、同様なケースで支給停止されることは珍しくありません。

今回のように支給停止となった場合には、不服を申し立てることができます。

これを「審査請求」と言います。

結果が納得できないから、もう一度審査をやり直してもらえないかということを主張する権利です。

ただし、審査請求はいつでも好きな時に申し立てができるわけではなく、支給停止の結果を知った日の翌日から3か月以内にするというルールがあります。

そうはいっても、日本年金機構側は前回の診断書の内容と比較したうえで、相当な理由があるために支給停止の判定をしているはずです。

したがって、審査請求をしてその結論をひっくり返すのは現実的ではありません。

審査請求をする理由書に、感情論や経済的に困窮している実情をやみくもに訴えてもどうにもなりません。

更新手続きは、新規で障害年金を請求する時とは違って提出書類は診断書のみです。

中には医療機関からもらった糊付けがされた封筒に入った診断書を、そのまま日本年金機構に送付してしまうケースもあるようです。

これを絶対にいけません。必ず開封して中身をチェックしてください。

内容に納得できないことがあれば医師に良く確認してください。

十分な注意を払わないと、思わぬ形で支給停止となってしまいますので細心の注意が必要です。

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