事例15【双極性感情障害】障害基礎年金2級で認定された事例

概要

病名:双極性感情障害

年代・性別:20代・男性

決定した年金:障害基礎年金2級

年金額:78万円(遡及額:396万円)

相談のきっかけ

お父様からご連絡をいただきました。

就労ができずに自宅で閉じこもりがちの生活をしている。障害年金の申請を考えているが、手続きの進め方がわからないので相談したいとのことでした。

当オフィスの対応

ご自宅近くのファミリーレストランで、お父様同席のうえご本人様と2時間ほど面談しました。

いくつかの転院歴がありましたが、障害認定日(初診日から1年6か月経過した時点)での遡及請求(過去にさかのぼっての請求)ができるかどうかという点でした。

障害認定日時点の日常生活状況をお聞きしたところ、現在とさほど状況に変化はなく就労もできていなかったそうです。

ただ、障害認定日の時点では、現在とは違うクリニックを受診されていました。障害年金の請求をしたいという話をしたこともあるようですが、具体的な内容にまでは踏み込めていないようでした。

可能性があるならば遡及請求をしたいとのご意向でしたので、まずは当時の主治医の見解を確認するため受診をすることになりました。

自身だけで受診するのは不安も強いため、弊所も同席させていただきました。遡及請求の趣旨を説明させていただいたところ、ご理解をいただき診断書を作成していただけることとなりました。

その際、病歴・就労状況等申立書を用意するように言われました。このことから、当時の日常生活の実態をきちんと申立書に落とし込むことができれば、遡って受給に結びつく可能性も相当出てくると感じました。

まずは初診日のクリニックから受診状況等証明書を取得しました。その後に障害認定日の診断書作成、つづいて現在の診断書作成と基本的な手順に沿って書類を準備していきました。

障害認定日時点から5年が迫っていましたので、受給できるはずの年金が時効にかかってしまい受給できなくなる可能性もありました。ただ、幸いなことに2か月半ほどで証明書がすべて用意できました。 診断書の内容も日常生活の実態に即した内容となっていましたので請求へと移行しました。

審査の結果

障害基礎年金2級(次回の更新年:令和7年)で認定されました。 障害認定日からの受給も認められました。

コメント

障害認定日での請求はハードルが高いとも感じていましたが、あきらめず請求して良かったと思います。

複数の医療機関と折衝の必要がありましたので時間はかかりましたが、細心の注意を払いながら手続きを進めました。

遡及請求が認められたことで初回の年金振込額が約400万円となり、経済的な安心感も得ていただけたのではないかと思います。

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