事例2【注意欠如多動症・自閉スペクトラム症】障害基礎年金2級で認定された事例 

概要

病名:注意欠如多動症・自閉スペクトラム症

年代・性別:40代 女性

決定した年金:障害基礎年金2級

年金額:385万円(うち遡及分が285万円)

相談のきっかけ

精神障害保健福祉手帳3級を所持されていましたが、更新手続きにより2級に変更されました。

障害年金の請求ができるのか、ホームページを見てご相談いただきました。

当オフィスの対応

ご自宅で約2時間30分面談をしました。

ご主人のお仕事の関係で長野県外から転居されてこられましたが、転居前に受診していた医師からはADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されていました。

初診日(請求する病名と関連のある症状で初めて医療機関を受診した日)も障害認定日(障害の状態を定める日のことで、初診日から1年6か月を経過した日)も、転居前の同じ病院でした。

障害認定日時点での診断書作成については医師の了解が得られたため、遡及請求(障害認定日にさかのぼって過去の障害年金の支給を認めてもらうこと)する方針としました。

遡及請求の場合は診断書が2枚必要となります。「障害認定日の診断書」と「現在の診断書」です。

しかし、現在の診断書作成については、転居に伴い転院した医療機関では取り合ってもらえませんでした。

ご本人も見切りをつけ転院することとなりましたが、幸い転院先の医師は障害年金に対しても理解があり診断書の作成について了解してくださいました。

診断書の作成に必要となる参考資料を添えて双方の医療機関に依頼しました。現在の診断書は短期間で作成されましたが、障害認定日の診断書の作成に2か月ほど時間がかかりました。

幼少のお子様がいらっしゃるため、障害年金の受給が決定すると加算金が付きます。そのため、住民票・戸籍謄本・戸籍附票を役所から取り寄せ請求に漕ぎつけました。

審査の結果

障害基礎年金2級(次回の更新年:令和6年)で、障害認定日から遡及での認定となりました。

あわせて、年金生活者支援給付金(年額6万円)も受給できます。

コメント

初診日をいつにすべきなのか微妙な判断を要求される案件でしたので、お客様ご自身で請求手続きを進めていたとしたら障害認定日での請求はできなかったかもしれません。

また少しでも認定の可能性を高めるために、本来必要とされない書類を請求手続きの際に提出しました。打てる手はすべて打っておきたいというのが当オフィスの考え方です。

遡及認定もされ、経済的な安心感を得ていただくことに貢献できたことを嬉しく思います。

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